2017年01月16日

背中の肉を監視する

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意外と自分の身体って触りませんよね。
触ってみると気付きが多いのですが、もったいない事です。

背筋を伸ばして、とか姿勢をよくして、とか
単に何も知らされずに言われても、意味の分からない人が
多いのではないかと思います。
これはジムでスタジオに出ていると、周りの人の様子でよく感じます。
インストラクターさんはもうちょっと詳しく教える必要があるでしょう。

これだって背中を(腰骨からちょっと上の辺り)自分で触れば、
意外と背中の肉が引きあがる事を、実感するはずです。
これは私の生徒さん達の誰一人として、
驚かなかった人はいませんでしたよ。
私自身が驚いたくらいでしたもの。

全く運動しない人なら、肉が引きあがるのは、そうでもないでしょう。
但し、若い人はその限りではありません。
なぜなら、まだ筋肉が柔軟性を持っているからです。
私ほどの年齢で、運動経験がない人なら、痛くて悲鳴を上げるかもしれません。
それほどに硬く、脂肪が分厚くなっているのも加えて、
大体の人が骨盤後傾気味でもあって、痛みを感じるだろうという事です。

例えば、洗濯した事で縮んだ布地でも、アイロンを掛ければ
きれいに伸びますね。
背中だって同じで、触る回数が多ければ必ず伸びます。
よほどの病変があればわかりませんけれど・・・
筋肉は百歳の人だって鍛える事ができます。
年だから無理だろうなどと言う人は、既に気持ちが老いていますね。

背中の肉が引きあがる事に気が付いたら、
背中を触る事をクセにしてください。
触れば触るほど、神経が敏感になると同時に
脳の回路が出来上がります。

それと、昨日も書いたように、背中の肉が伸びると同時に
裏側、つまり身体の前面も筋肉が育ちます。
ろっ骨が広がって、肺もよく動くようになって、
酸素の供給が活発になって、体中の臓器も生き生きとしてきます。
加齢によって、ろっ骨の動きがどうしても小さくなります。
息が浅くなるのは当然ですね。体にいいはずがありません。

私の場合は、上に書いたことはもちろん当然として、
長年の悩みの突き出たお腹が変わりました。
ウェストのサイズが変わりましたよ。
背中を引き上げれば、嫌でも腹横筋が働いて、
お腹が引っ込むという具合です。
姿勢が良くなれば体型も変わるという事ですね。

特に心掛けたのは、抜き打ちで背中を触る事でした。
常に監視していないと背中が下がっていて、その度にショックを受けました。
だって、自分ではやっているつもりでしたからね。
とてもよく怠ける部位だと思いましたよ。

運動だけではありません。
声の悩みも背中を上げる事を実行するだけで相当解決します。
腹横筋が働く事で声量も音域も上がるはずです。
ろっ骨が広がる事に注目をしたら、ロングトーンを実行するのも
少しはましになるはずです。
何しろ声を出す事は運動の一種ですからね。

posted by キミコ at 23:32| Comment(0) | TrackBack(0) | 身体・筋肉 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年01月15日

お正月もおわりましたが・・・

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こちらに書くのはお久しぶりでございます。
決して放置しているつもりもありませんが、
もうちょっとこちらを整理したい気持ちもあるのですが、
書き散らし過ぎて、入るたびにため息をついています。

それで、いつも年始の挨拶だけをしに、入っている状態です。

常に自分の身体の動きにアンテナを張っています。

最近納得した事を1つ・・・

歌うために必要な筋肉は脊柱起立筋ですね。
もちろん、それを支えるハムストリングスがないと、
あまり意味がないかもしれませんが。

生徒さん達に教える時には、一番身近に感じる言葉を狙っています。
最近のキーワードは
「背中の肉」

背中に手を回して触ってみてください。
丁度腰の辺りから上の方です。
それを上に撫で上げます。
普段の姿勢のままならば、いかにこの辺りがさぼっているかわかるでしょう。
何度か撫で上げて、その部分の裏側に意識を移します。
「その部分の裏側」って内部ではなく、ろっ骨周辺ですね。
「表があれば裏がある」という事です。

つい背中なら背中にしか意識が行きませんが、
本当に観察したいならその裏側の状態も把握しなければ、
意味を成しません。

いかがでしたか?
背中を撫で上げるたびに、ろっ骨が広がっているはずです。
同時に腹横筋も相当働いているのを観察されるでしょう。
未だに歌うというと、腹筋だと思っている人の多い事!
裏があれば表があるって事を知らないのですね。

長座の姿勢で(床に座って、膝を伸ばして足を投げ出した状態)
背中の肉を押し上げると、骨盤が前傾するのを観察できるでしょう。
骨盤の状態を理解できない、初心者さんが多いのですが、
こうしたら確実にわかると思います。

後ろ側から押されると、腹側としてはお腹を突き出す姿勢になるのですが、
その突き出したお腹を腹横筋に意識を移して、少しみぞおちに向かって
引き上げるようにします。
これで骨盤がニュートラルな状態になりました。
つまり前傾でも後傾でもない中立な立場ですね。

それを維持するには筋力が必要だという事です。
最低限、歌唱が終わるまで、これを保ち続けなければなりません。
そのためには筋トレが必要というわけですね。
posted by キミコ at 12:43| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年01月01日

明けましておめでとうございます

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あら!丁度1年空いたのですね。 汗
はい、とっくに還暦を過ぎていますので、
少々老化の兆しはあるにはありますが、
私の感覚では年々元気になっていっているようです。

ブログも1年空けていますが、私の中では研究、探究は続いています。
すごく大雑把に言うと、殆どの身体の動きをする時に、
それが難しいと思えた時には、肋骨を広げれば何とかなるようです。
但し、その肋骨を広げるという意識を身体に植え付ける事、
そして間違いなく肋骨を広げる事が出来なければ、どうにもなりませんが。

こちらに何年も、身体からのアプローチについて書き続けているのですが、
歌う事において、そんなに筋肉を肥大させる必要はありません。
筋肉といっても目に見えるアウターマッスルの事ではなく、
骨に直接ついているインナーマッスル、またはローカル筋ともいいますが
それは育成する必要があります。
後は肩甲骨と骨盤のつながりを、理論的にも身体的にも
感じられる能力を養う事です。

とにかくいくら言葉を選んでここに書いた所で、
目の前に居てくれなければ何も教えられません。
何しろ人は全員違いますからね。

それと、2月に引っ越しをする事になりました。
といっても、隣の茨木市にです。
通って頂くのにとても便利になりましたよ。
かなり遠方の方でもお受けする事が出来るようになりました。

興味のある方は、メッセージを下さい。

ノンジャンルで個人レッスンをしています。
多くても2人までしかお受けできません。
その分効果は確実です。
効果が上がらなければ、なぜそうなのかを一緒に考えられるからです。
一斉レッスンではまずそういう事はできませんから。

もしブログを読んでわからない事があればコメントをください。
こちらも出来る限り一生懸命考えますので、どうぞ遠慮なく。




posted by キミコ at 22:39| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年01月03日

足首は大事!

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「その内常識が変化しますよ」ってどんな事なのでしょうか。

「アンチエイジング」のカテゴリとしてはいますけれど、
どの年齢層の人にも共通します。

昨日は太もも裏のトレーニングに関して書きました。→こちら
しかしながら、それを支えているのは足首だという事を忘れてはいけません。

ジムで会員さん達と一緒にトレーニングを受けているのですが、
インストラクターさんの言うとおり、本当に皆さんの足首は固い!
曲げる事も伸ばす事も中途半端なのです。
これでは転倒する危険があるなと思いました。
歌うどころの騒ぎではありません。


それで生徒さん達にこんなトレーニングを始めました。

1 立位で片足の足指を内側に曲げて、拳骨の状態にします。
拳骨状態の足の親指根元を床に着けて、そこから小指側に移動させます。
つまり横一直線にごろごろと床に擦りつけてマッサージするのです。
この場合気を付ける事は膝を開かず、足首だけを動かしてください。

2 小指側から足の外側を経由して、かかとの中央まで移動させます。
つまり自分から見ると、足の裏を覗きこんでいるような状態ですね。
小指→かかと かかと→小指と何度も往復させます。
もちろん足の外側を床に密着した状態でマッサージするわけです。

3 親指側から足の内側を経由してかかとの中央まで移動させます。
つまり足の裏を外側から覗きこんでいるような状態ですね。
親指→かかと かかと→親指と何度も往復させます。
もちろん床に密着した状態でマッサージするわけです。

とても不思議で滑稽なトレーニングだと思いますよ。
他の人から見たら何をしているんだろう?としか思えませんから。
それに相当痛いと思いますよ。
なぜなら足の甲を伸ばす事を普段しないでしょうから。
普段やらない事は筋肉が固まっていますから痛みを伴います。
でもただ痛いだけでなく、少し気持ちの良さも伴います。

ほぼ毎日のように生徒さんとトレーニングをして様子を見ていました。
生徒さんの年齢が上がるにつれ、足指を内側に曲げる事が困難になっています。
それだけ足の甲はもちろん、その上の足首も固まってしまっているのです。
これは少しショックでした。
拳骨状態の親指を床につける事さえ出来ない人もいました。

このトレーニングはしっかり立つことが出来る為だけではなく、
2を実行する事で前脛骨筋を伸ばす事が出来ます。
3では土踏まず周辺をしっかりストレッチする事が出来ます。

そして気が付いたのですが、こうして動かす事で、もれなく
股関節も動かしているんですよね。
2,3共、股関節が滑らかに動かせないととてもやりにくいのです。
どうしてスムーズに動かせない人が居るのかやっと気づいた次第です。


このトレーニングを続け始めた頃、整体に行って、
整体士さんにあまりに張りが無くなった事に大変驚かれました。
というのはそれまでの私の足はがちがちだったからです。
私自身も普段より足のむくみも少なく、エアロに出ても
ほぼ足の疲れを感じませんでした。

これを始めて8か月経過した結果、足の冷え、むくみ共に軽減されました。
こんなに足首の冷えない冬は初めてのような気がします。

足首はトレーニングの盲点のような気がしますが、
この部分の柔軟性が失われると、他の部分のトレーニングの効果は
多分失われるでしょうね。
だって、足首だけが硬くて、他の部分が柔らかいなんてありえませんから。
どの年齢層の人にも心して頂きたいと思います。

歌うためとはいえ、実に様々な部分のトレーニングが必要な訳です。
考えるといつもため息が出ます。

それについて、これまで私も含めて余りに何も知る事が出来ませんでした。
年を取ったから歌が下手になったのではないのです
でもこれからは筋肉を柔軟に保つということは常識になっていきます。
声が出なくなった、歌が歌いにくくなったという人にぜひこう言いたいです。
早く気付いて筋肉のメンテナンスをしてください!


それともう一つ・・・
ピアノのペダルを頻繁に踏む人は、確実に前脛骨筋を硬化させているといえます。
若い頃はともかく、年齢が上がって足が痛くなった人は、疑ってかかった方がいいです。
柔軟な体は柔軟な足首からですよ。
posted by キミコ at 22:26| Comment(0) | TrackBack(0) | アンチエイジング | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年01月02日

その内常識が変化しますよ

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年始年末は歌番組が目白押しです。
先ほども聞いていました。
往年のヒットを飛ばした歌手が多数出演しています。
80才を超える人も多くて、さすが長寿大国ならではだなあと・・・
しかしそれらの歌は、昔を知る人ならばとても歯がゆい物でした。
声が衰えて聞いているのもつらいのです。

最近のテレビ番組では筋トレやトレーニング、身体の仕組みに関して
啓蒙するものが増えて来て、嬉しい限りです。
10年前には珍しいものでしたが、今は週に最低でも1〜2本
どこかのチャンネルで放送していますね。

もちろん珍しいから視聴率が取れるからという事情もありますが、
保険料の事情もそれを後押ししているのではと推察しています。
患者が増えて保険料がどんどん使われて、財政も危うくなっています。
患者が増えると、保険料を払っている人の負担も増大しますから。
それなら国民を啓蒙して、自助努力をしてもらおうではないかと・・・

でも年上の生徒さん達を見ていると、身体が悪くなっているのは加齢の所為で、
そのために身体も動きにくくなって、あちこち痛むんだと思っているのです。
でもそれは普段に筋肉をストレッチする習慣もないので、
どんどん身体がさびているからで、少し身体を労わってやれば相当良くなるのです。
私の生徒さん達で、身体を動かしたために体調が悪くなったという人は
一人もいません。それどころか全員口をそろえて感謝していただいていますから。
そのご褒美は声が出しやすくなったという事実です。

百歳になっても身体を動かせば筋肉は動きがよくなるのです。
余程の病気でもない限り、今より悪くなることはありません。

さて、テレビで見た歌手たちですが、全員身体の動きが悪いのです。
昨日も書いたように、脊柱起立筋が使えないので、肋骨が動きません。
肋骨が動かないと息は浅くなるのは当たり前です。
息も絶え絶えに歌っている姿は見ているのがつらくなります。
息が浅いと、知らず知らずに喉を使ってしまうので、益々声も震え、
音程もふらつく事になります。

それらの筋肉と共に大事な筋肉は、上半身を支える太もも裏の筋肉です。
一番加齢と共に失われていく筋肉です。
こうなると歩行も困難になるし、踏ん張れないので転倒の危険も伴います。
この筋肉は作るのに時間がかかるので、とにかく意識して生徒さん達と
トレーニングしています。

続きます・・・



posted by キミコ at 21:22| Comment(0) | TrackBack(0) | アンチエイジング | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年01月01日

おめでとうございます

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あけましておめでとうございます
今年もよろしくお願いいたします


もう長い間記事を書いていませんが、別にこのブログを止めた訳ではありません。
昨年も私はすこぶる健康に過ごす事が出来ました。
本当にありがたい事だと思っています。

体重は殆どこの1年間変わっていませんが、インナーマッスルが開発されているためか
体のサイズに変化があります。特にお腹周りが変わりました。
それと共に中臀筋も鍛えたので、お尻のサイズが変わって気を付けをすると、
腕の内側に当たる腰の感じが変わりました。
以前はバランスボールに座ると、目の前の鏡に映る自分の下腹がものすごく目障りでしたが、
ほぼ気にならないくらいになりました。(あくまで個人の感想です)

中臀筋を鍛えると、立ち続ける事が平気になります。
バランスが取り易くなる事で、転倒もしにくくなります。
確かに去年は、ジムのスタジオで転ぶことが皆無でした。

片足立ちが一番気安く取り組めるでしょう。
その時は下半身だけを意識するのではなく、肋骨がしっかり開いている事、
その肋骨を支える腹斜筋も一緒に意識します。
それと共に肩甲骨も降りているかも確かめます。
腕を肩の高さにまっすぐに広げて片足立ちが出来るようになったら、
腕を頭上に高く上げる、または両手を頭の後ろに置きます。
それができたらランジに挑戦です。
自分の体重を利用してするトレーニングは一番気楽に出来ますね。

もう一つ、去年生徒さんを見ていて感じる事がありました。
加齢に伴い、筋肉は縮まります。
それをあきらめないで維持する事!
年を取った分、丁寧に自分の身体をストレッチする事です。
それは自分と向き合う事に他なりません。

更にもう一つ、これは圧迫骨折をして長い事困っていた生徒さんが、
私のレッスンを受ける事で、相当身体を取り戻した後に、
整体を受ける事で、整体士さんが驚くほどの回復を見せた事です。
つくづくとその生徒さんが言いました。
「どんなに良いレッスンを受けても、身体が固いと効果は半減しますね。
以前にはこれほどの身体が伸びる感覚を感じた事はありませんでした。」

その通りですね。
私がどんなに工夫をしても、受ける側の身体の状態が悪いと、十分に声は出ません。
特に脊椎の圧迫骨折は致命的です。
この生徒さんは熱心に自分の身体と向き合う事で、相当戻したのですが、
やはり人の手を借りる事が大事だと思いましたね。

最近のこの生徒さんの声の伸びはすごいです。
観察していると、脊柱起立筋の動きが良くなって、それに伴って
肋骨がしっかり横に張るようになった事で、声が伸びるようになったのです。
今年もどう変化するのか大変楽しみにしています。

本気で歌と取り組みたい方、身体を変えたい方、
必ずこのブログで何かのヒントを得られるはずです。
今年もたゆまない努力を重ねてくださいね。
質問は必ずお返事致しますよ。



posted by キミコ at 17:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年04月26日

ピアノ演奏での腕の痛みについて

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前記事から3か月以上ご無沙汰をしておりました。
でも、ちゃんと毎日覗きに来ていますよ。

先日、私にとっては長年の疑問が解決したので、
ここに記そうと思います。

お困りの方の手助けになれば嬉しいです。

現在ピアノを始めて2年の、声楽志望の生徒さんが来ています。
この人はある健康体操のインストラクターさんなので、
すっかり身体は出来上がっていて、感覚も鋭敏で熱心です。
レッスンの度に、身体の使い方の研究発表会のようになっていて、
お互いに磨き合って、非常に有益な時間を持てているのです。

普通、ピアノの初心者は、腕と指だけで弾こうとしますが、
この人は身体の使い方を、横からちょっと言葉を添えるだけで
きちんと弾けるのです。(もちろん初心者なりですが)
私は身体からアプローチする教え方を始めてからまだ日が浅いので、
非常に興味のあるレッスンとなっています。

先日もどう声を掛けようかと、弾いている様子をじっと観察していました。
身体全体は動かせても、手首の動きは慣れないので
やはりぎこちないですからね。

以下、興味のない方は読み飛ばしてくださっても、差し支えありません。

八分の六拍子で四分音符、八分休符の連続パターンが
左手に出てくるのですが、手首を動かせないので、
丁度棒でピアノに触っている状態になっているのです。
そのために音に伸びがないので、音が切れる瞬間が直線的です。

初めの四分音符で手首を落として、鍵盤を押さえている間に手首が上がって行き、
八分休符で指先を集めて、その指先から水がぽとりと落ちるような形にして
鍵盤から手を上方に離すのですが、その次の動作であっと思いました。

その人は指先を下に落としたまま、鍵盤に戻すはずの所を、
わざわざ指先を上に向けながら、鍵盤に落としていきました。
その次の動作は、初めに戻って手首が落ちるのですが、
もう空中で既に手首が落ちてしまっているのです。

こうなると完全に手首が落ちたまま、次の鍵盤を押さえる事になり
ずっと堅い音の連続になってしまいます。
それを指摘すると、この人は言いました。


「だから二の腕が痛かったんですね。」

これは私には思いもかけぬ言葉でした。
というのは、大人の生徒さん達がよくこう言っていましたから。
大人は身体も硬いし、単に弾きだして日が浅いから、
そんな風に言うのだと思い込んでいました。
だって子供の生徒たちから、こんな言葉を聞いた事がなかったですからね。
それは子供は筋肉が柔らかいし、何しろ物まねの天才なので、
あっという間にそんな段階は脱していましたから。

腕が痛いという訴えをこれまでずっと見過ごしてきて、
本当に迂闊な事だなと、深く反省した次第です。

私もそれを真似してみました。
ピアノを弾く時のように、肘を曲げた状態で前方に突き出して、
手首を上方に反らせます。
なるほど!二の腕の外側のつらい事!胸の前や肩甲骨にも負担が来ます。
つまり腕にとってはこれは不自然なのですね。

この人とも話し合いました。
初めはこんな状態で腕が痛いので、その内にその痛みを回避しようと
身体が勝手に自ら正しい状態に持って行くのではないだろうかと。
まさか腕が痛いままで、何年も練習を続けられるものでもありませんしね。
私も大人の生徒さんが時間の経過につれて、腕の痛みに関しての訴えを
全く聞いた事がありませんから。
第一その不自然な状態では、美しい音は生み出せないですからね。


私が昔習った範囲では、先生は筋肉からのアプローチで教える事は
ありませんでした。
まして、身体を使うなんて聞いた事もなかったのです。
有難い事に私は発声のために身体を使う事を覚えて、
筋肉がしっかりついたら、ピアノの音も変わるんだ、
という発見をしましたから、ピアノの教え方もすっかり変わったのです。


この腕の使い方の発見は、一体生徒さんに対して、
どの段階で話せばすんなりと伝わるのか、という疑問が起こりました。
早すぎたら多分理解されないのではとも思うのです。
何しろピアノに対して何一つ情報の蓄積がありませんから、
あらゆる事に関して、その人なりに問題点が山積しているはずですから。


posted by キミコ at 01:27| Comment(0) | TrackBack(0) | 歌以外の楽器に関して | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年01月07日

あけましておめでとうございます

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実は元旦から毎日、ここにどうご挨拶しようかと思い悩み、
書く前に断念する1週間でした。
悩むあまりに先ほど一番初めの年頭の挨拶を、
ずらりとメモ帳にコピペして、あまりにまともな自分の文章に驚いていました。
日常にこんなまともに話す事もないのに。
でもこうして並べてみると、成長している自分がいとおしいです。
真面目に仕事に取り組んでいる自分に安心しました。

やっと筆が滑り出しました。
今確信を持って言える事は、柔軟な筋肉から柔軟な声が生まれる。です。
それは声域に確実に反映されています。
上にも下にもたった半音声域を伸ばすだけでも
大変な努力を要します。
そしてだからこそ、その半音を獲得出来た喜びは大きく、
それは確実に自信に繋がっている様を見てきました。

強ばった身体からは低い声も高い声も伸びません。
伸びるどころか音域はどんどん狭まって行きます。
喉だけではそれを止める事も出来ません。
そして強ばった身体からは固い声しか出てきません。
プロ歌手でさえその認識がないのには驚きます。
決して年の所為にしないで頂きたいものです。

ボイストレーニングを簡単にあきらめてはいけません。
どんなにうまく行かなくても、しぶとく食い下がりましょう。
続けていると振り向いてみたら、案外去年よりはうまくなっているものです。
もしそうでなければ、それは方法に問題がありそうです。
少なくとも日常生活が楽になっているはずなのです。
何しろ声の元は自分の身体なのですから。
自分の身体と仲良くする事の重要性を認識出来るだけでも
それは確実にあなたの財産になります。

ところでこのブログは自分の身体を楽器とする事についてしか
書いていません。
歌えるためには色々な要素がありますから、ここに書いている事が
万全に出来たとしてもそれだけでは歌えません。
あなたの人生の過ごし方が、全て歌に投影されます。
教養も高めたり、感受性も磨いたり、とにかく自分を高めましょう。
(全て私にも言える事なので後ろめたいのですが。)

と、最後に効能書きも添えて・・・
さあ!今年も出発です!


posted by キミコ at 23:37| Comment(4) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年09月04日

かなりの荒行(あらぎょう)かも・・・

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またかなり間が空いてしまいました。
お久しぶりです。つらい夏をようやく終えようとしています。
暑い時期にトレーニングはつらいですが。これからはトレーニングには
最適の季節ですね。

最近のトレンドは鎖骨なんです。
以前書いた肋骨を広げるで、トレーニングの成果は上がりましたか?
年齢を重ねると体中の筋肉が縮んできます。
肋骨周辺は特にその傾向が強いようですよ。
私自身もそうでしたが、成果が出るまでに時間経過を要します。
よく伸縮する胸の筋肉は、あなたの歌を魅力あるものにしてくれます。

さて、せっかくトレーニングした肋骨も、もうひと手間が必要です。
確かにこのトレーニングで、肋骨を下と横方向に広げる事は出来るのですが、
上に広げる事を忘れてはいけません。
というか、私自身も考えが至りませんでした。
下方向には横隔膜を押し下げ、横方向にも肺を広げましたが、
上方というか、前方にも肺は広がるのですね。
この三方向に後ろ方向が加われば、機能的に身体を使う事が出来ます。

このブログによく登場する、ジムのトレーナーさんが、かつて言っていました。
なかなか胸を持ち上げる事は難しい、と。
肋骨を広げる事でさえ大変なのに、鎖骨も引っ張り上げるには
相当の筋力が必要です。
今日明日にすぐに出来るものではありません。

こんな筋トレを意識して続けていますので、ご紹介しましょう。

「小さなボール」を用意します。
代用するならウェットティシューの、あの筒状の入れ物がいいかもしれません。
ある程度横幅のあるものがいいですよ。

まずは足元からです。
両足を腰幅に開いて、つま先はやや開いておきます。
必ず拇指球(親指の付け根の膨らんだ所)に体重を乗せます。
間違ってもかかとに乗せてはいけません。
ひざはしっかり伸ばしておきます。

みぞおちとおへその距離をたっぷり取ります。
肋骨の下部はしっかり開いておきます。
そして鎖骨を上の方向にしっかり引き上げましょう。

引き上げた鎖骨に、両手で挟んだボールを当てます。
肘は必ずしっかり脇に付けておきます。
肩甲挙筋の位置を正しくしておいて、両手で挟み込んだボールを
肘をしっかり伸ばして頭上に掲げます。
腕が耳の横に来るように気を付けましょう

素早く、ではなく丁寧に引き上げた方がいいですよ。

これを何度か繰り返すわけですが、腕を頭上に上げる事に
慣れていないうちは、肘が曲がったり
腕が耳に触れる事も出来ないと思います。
腰の引き上げが十分にできない事と、二の腕の内側が
固くて筋肉が伸びない事も原因となります。

特に意識したいのは、肋骨の広がりと、腰の引きあがり、
恥骨がやや上方に引き上がる感覚です。


この運動が出来るようになったら、次に頭上に掲げたボールを
その位置で肘を折り曲げて、首の後ろに当てます。
その時に肘が外側に開き気味になりますが、
これでは力が外に分散してしまうので、気を付けます。
もう一つ! 肘の位置が前方にならないようにです。
これはとても重要な事ですよ!
顔の前に肘が来るということは、鎖骨が下がったという事ですから。

初めは悲鳴を上げたいほどの荒行となります。
でも人間の身体の適応力はすごいもので、1月も経つと
そんなに苦痛を感じなくなります。

その頃にはロングトーンのタイムが相当に伸びるでしょう。
人によっては、声帯が閉じない音域(下の方が特に)も
発声することに成功できるかもしれませんよ。

「肋骨を広げて歌う」なんて、どの発声の教科書にも
必ず載っていますけれど、肋骨を広げた感覚を知覚できなければ
単に単語の羅列になってしまいます。
トレーニングして、まずは肋骨を開いた感覚をものにしましょう。





タグ:筋トレ器具
posted by キミコ at 22:34| Comment(4) | TrackBack(0) | 身体と声作り基礎編 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年06月13日

新しい仕事

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4年前に新しい場所で「うたごえの会」を始めて→こちら
そのまま続行中です。 ちょうどこの6月で丸々5年目に突入しました。

いつもの通りに「うたごえの会」が終わって、後片付けも終わった所で
参加者の3名と立ち話をしていました。
一人はこれまで2度も骨折をして、つい最近ギプスが外れたところで、
このまま年齢が進むと、非常に心配だと実感されたんだそうです。
それでスポーツジムのシニア向け教室について、私の通うジムの様子を
尋ねられたのです。(つい最近そんなクラスが出来たのです。)
それに乗るように、
「私は膝が痛くて正座できないんですよ 年のせいだけじゃないですよね。」
とは、三味線のお師匠さんをされている方。それじゃお仕事に差し支えるでしょう。

「そりゃ病院に行っても誰も治してくれませんよ。
結局筋トレしかないんだからやっぱり鍛えなくっちゃ!」
と盛んに煽る、骨折した参加者さん。

そんな様子を見ていてつい言ってしまいました。
「私はボイトレの中でコアトレもしているので、その部分だけ
よかったら教えますよ。」
私はこの「うたごえの会」では、自分の仕事内容について、
自ら話をした事はないので、大変驚かれました。

さあ!ここから話が急に盛り上がって、私は目を白黒!
残る一人も一人暮らしなのに、身体が動かなる事が恐怖だから
ぜひ私も!とすっかり3人で乗り気です。

結局、3名もそろったなら貸主さんのお宅を借りれば、集まりやすいだろうと
貸主さんに話を持ちかけたら、快く承諾されました。
貸主さんは一人暮らしなので、人が訪ねてくると喜ばれるのです。

何しろこの「うたごえの会」の参加者は、ほぼシニア層で成り立っています。
みんなが自分の体の衰えについて危惧を抱いています。
ボイトレで実施しているコアトレは、別に歌唱にだけ役立つのではない事を
生徒さん達の身体の変化で実感しています。
だからこそ声を掛けたのですが・・・

この10日月曜日から、さっそく始めました。
丁度4名が参加されました。部屋の広さの制限もあるのですが、
コアトレは普通の体操教室のように、指導者の表面的な動きを
どんなに真似をしても、普段では感じられない身体の深部を使うので、
少人数でないと伝わらないと思って、最高人数4人としたのです。

コアトレは大きな動きも、心拍数が著しく上がる事もないので、
ペースメーカーを入れている参加者の方も、安心して参加できます。

ほぼ寝ころぶような姿勢ばかりにしたのに、皆さんは相当にお疲れでした。
仰向けに寝た状態で、首を少し持ち上げて、自分のおへそを覗くという
動作さえ全く出来ません。
どれだけ身体が衰えているかわかりますよね。

今日、この参加者の一人に用事があって電話をしたついでに
様子を尋ねました。
予想通りにひどい筋肉痛だったそうです。
「あんなに緩やかな動きなのに、こんなひどい筋肉痛は生まれて初めてです。
全く使っていない身体の部分がこんなにある事に驚きました。
これは効く!と思いましたよ。どうぞこれからもよろしくお願いいたします。」
とのことでした。

痛いから辞めます。と言われるのではないかと、内心ハラハラしていましたが、
どうやら意図が正しく伝わったようでよかったです。

しかし・・・
思わぬことから新しい仕事が始まった事に私自身が驚いています。
やり始めたからには、辛抱強く続けて頂きたいものです。

posted by キミコ at 00:36| Comment(5) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする