2007年08月28日

声区について

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発声しながら音の高さを次第に上げていくと、それまでの発声方法では
ある高さのところまでしか出せない所があり、発声法を変えないと
そこから上は出せません。
その発声法の変換点を境にして声の質も変わります。
このように一定の発声法による同じ音質の一連の音程の区域を一つの声区といいます

日本ではよく地声と裏声という区別をしていますが、皆さんはご存じですね。
地声で発声しながら音程を上げていくと、ある高さから地声の発声法では出せなくなります。
そこで裏声に切り替えてそこから上の高さの声を出していきます。
この場合、地声と裏声の区分がそれぞれの声区であるという言い方をします。

一つの声区が成立するためには、必ず声の高さの変化の声区と
一定の音質の区域という二つの因子の共存が必要です。

日本では2つの声区ですが、ヨーロッパでは、胸、頭、中声区。
アメリカでは重い声区、軽い声区の二声区に分けられています。
でもどんな分け方をするということはそれぞれですから気にすることはありません。

このギアーチェンジ即ち声区の変換を円滑に行い、聞く人に転換を気付かせないのが理想なのです。
どの高さの音で行うのがいいのかで無く、いかにスムーズに声区を変換するかが大切なのです。

一口に書いてしまいましたが、この難しいこと!
初心者のお悩みナンバーワンであることはいつの時代にも変わりません。

前回までこれを邪魔する物について書きましたが、くれぐれも
自分の身体に苦痛を伴わないかをよく聞いてみることです。
歌うということは労働でも苦痛を伴うものでもありません。
身体と相談することで自分を操作する事の上手下手を乗り切って頂きたいものです。


ラベル:声区
posted by キミコ at 22:50| Comment(0) | TrackBack(0) | 身体と声作り基礎編 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年08月25日

声区をコントロールしよう その4

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相変わらずの遅い更新で申し訳ありません。
今書いている事柄は図解がないとわかりにくいので
とても検索に時間がかかってしまうからなのです。

なぜ私が図解に拘るのかはつまりは自分の身体で起こっていることを
目で見ておけばおおよその見当がつくし自覚も深まると思うからです。
本来ならレッスンで一声聞けばおおよその見当がつくのですが・・・

文字でこれを読んで下さっている皆さん全てに伝えるのには
既に限界ですから図解を入れなければ伝わらないと思うからでもあるのです。
著作権の問題があるのでとても憚られていましたが
もし関係の方が見ておられましたらどうぞお許し頂きたいと思います。

なぜレッスンで私が生徒さんを解剖する訳でもないのに
的確に指示を与えられるというのは、表情や仕草、立ち方などから
見えてくるものがあるからです。
ちょっとしたことがあなたの声の可能性を狭めているのが見えてくるのです。
例えば顔の表情や仕草からでも・・・・
 無表情、表情の強ばり、首を突き出す、喉を上げる、頬が上がらない・・・
全ては身体の中のこんな筋肉の働きから起きているのですから・・・

咽頭の解剖図 呼吸と嚥下の働きの説明のための図ではありますが。

2つ目の図で3つの収縮筋があるのを見て下さい。
物を呑み込むときにこれらの筋肉があなたの咽頭の幅を狭めます。
その為に狭まるほどに声は小さくなっていきます。
前回にも書きましたが、筋肉には目がないので歌っているのか
呑み込んでいるかなんて知ったことではないのです。
つまり咽頭が上がれば音域を狭めてしまうことになるのです。

あくびの時に喉はどんな状態になるか観察したことはありますか?
のど仏に手を当てるとよく観察が出来ますね。
呑み込むときには咽頭が跳ね上がります。あくびのマネをすると
咽頭は下がるのがおわかりですね?
喉が緩んでいると咽頭は喉の真ん中に位置します。
これを乱さずに歌えば良い訳なのです。
posted by キミコ at 00:41| Comment(0) | TrackBack(0) | 身体と声作り基礎編 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年08月19日

声区をコントロールしよう その3

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まずは何よりもこれを見て頂きたいのです。舌の解剖図

少し気持ち悪い図ですが 軟口蓋も硬口蓋もよくわかりますね。
いわゆる舌といわれる部分が上縦舌筋、横舌筋 下縦舌筋から成っていること 
舌の裏にある筋状のオトガイ舌筋で出来ていることがわかります。
これらがこの大きさから見ても、緊張すると喉の中が大混乱を起こすことは
想像に難くありません。

私も散々悩まされたのがこの舌です。本当に頑固で矯正するのは大変なのです。

皆さんは一度喉元にぐっと力を入れてその苦しさを味わってみて下さい。
あごの下に手をやって触ってみると、その堅くなっている様子が観察出来るでしょう。
緊張しやすい性格の人は特に舌が堅くなっている人が多いのです。
でも極端にいえば普段は堅くしてるのがくせだと言っても、歌ってるときだけは
柔らかくも出来るようになって頂かねばなりません。

舌が発声をぶちこわしにする方法を2つご紹介します。

1、息の流れを抑制する場合
これは舌が下方に押しつけられたり、後ろに落ち込んだり、分厚くなったときに生じます。
一度実演して頂いて、そのまま口を開けてみて下さい。
とてもではないけれど開けづらいし、喉の上部がしっかり塞がってしまって
ヘタをすると舌の裏筋が引きつれて痛みを伴っては居ませんか?
そのまま前回に書いたのど仏をいくら下げたって舌は益々落ち込むでしょう。
こうなると声帯がすっかり腫れて使い物にならなくなってしまいます。

2,生まれたばかりの音を形を変えることで妨害する場合
形を変える名人のなせる業といえる、いかにもの行為ですね。
出した声を怖がったり、自信がなくて声を出すと陥りやすいようです。
余りにナーバスに発声を捉えず、少し位おかしくても
「初心者なんだから大目に見てよ」的におおらかに考えるように
発想転換する事でしょう。

私がやって成功した方法はこうでした。

ぐっと喉元に舌を押しつけ、どの部分が痛いかを観察します。
次に舌にかかった力を抜く。この交互を何度もやって力を抜くとは
どんなものなのかを覚えていくのです。

次に力の抜けた舌を、下の歯を越えて下唇も飛び越えて口の外に出します。
つまりべーをした状態ですね。
よく鏡を見て舌の形が変形しないように状態を保持出来るようにします。

舌の形が変わらなくなったらまたそっと元の位置に、つまり口の中に戻します。

何度も3を繰り返し確実に出来たら今度はべーをした状態で
「あ」の発音をします。
声を出したまま口の中に戻して舌の先を下の歯の裏に置きます。
その時の舌の感覚を覚えます。

これは根気が要るし、自分でも落ち込みやすいのです。
何となく自分がミジメな気がしたりするのですがここで負けては元も子もありません。
舌を征服したときの喜びはまるでダイエットの成功を喜ぶ感覚や、
好タイムを出したアスリートの気分だったりします。
是非この嬉しさを味わって頂きたいと思います。
posted by キミコ at 01:51| Comment(0) | TrackBack(0) | 身体と声作り基礎編 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年08月14日

声区をコントロールしよう その2

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声区をコントロールするためにまずは自分の邪魔をしている物を見直しましょう。
何日かそれについて書いていきますね。


前回から初めて出てきた言葉が「喉頭」です。
気管の一番上にあって男性では「のど仏」がその前部にあります。
内部に膜が2つあって空気が通ると閉じて振動します。喉頭の図解をご覧下さい。

私は女ですから自分のレッスン時に「のど仏」に関していわれることも
説明を受けることも無かったので、自分の中では通り過ぎていましたが、
こうしてブログを書いているとそういうわけにも行きません。
一応あちこちから文章を借りて書いておきます。

喉頭は操作されると動きが抑制され、上がると喉の内壁は
咽頭の幅を自動的に狭め閉じるようになっています。
そうしないと食物が食道に流れ込まないからです。

筋肉には脳みそはないので、あなたが歌っているかどうかは判断出来ません。
本来の大事な役目を果たしているに過ぎないのです。
呑み込む動作をして観察すると男性の方は良くおわかり頂けると思います。
つまりのど仏は下げたままでないと歌いづらくなる訳です。

喉を閉じているという感覚はおわかりですね?
ゴックンをすると喉が狭まって痛いような感覚が伴っていますね。

この感覚を持ったまま歌うと歌いづらいのもおわかりだと思います。
音域がすごく狭くなるでしょう?特に高い音なんて出ませんよね
音域は喉頭をどれだけ高く持ち上げられるかではなく、声帯の弾力性で決まります。
高い音を出したいあなた、音域を広げたいあなた。
喉頭はまず下げることを覚えましょう。
喉を詰めないことと 暖かい息を参照して下さい。
ラベル:喉頭
posted by キミコ at 23:38| Comment(0) | TrackBack(0) | 身体と声作り基礎編 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年08月13日

声区をコントロールしよう

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声区のことを書くとさっそく反応が返ってきました。
とにかくこれは永遠の課題であることは確かです。

昨日も書いたように若い人は喉頭と喉が柔軟だから大した問題にはなりません。
4〜5才の幼児がまるで笛のような声を上げてる場面に
遭遇されることがあるでしょうが、その口元は力も何も入っていません。
横に「イーダ」をしたような口元で叫んでいませんか?
耳を塞ぎたくなるような鋭い声はもう大人になると訓練をしないと
再び得ることは不可能です。

つまり喉頭も喉もすっかり開けきる訓練が必要なのです。
自由に放たれた状態が全てを仕切ることになるからです。

声量を上げると確かにどの声区でも声域は広がりますが、
圧力が増すためにパワーで圧倒してしまうことになり、柔軟性は失われます。
カラオケで大音量で歌う人を想像して頂ければおわかりですね。
耳を塞ぎたくなりませんか?

また、よく見かけるタイプは低音は大きな声で歌えるが、
高音になると途端に声が弱って痛々しい歌を歌うというもの。
ピッチ(音の高さ)と音量の関係は決まってしまって、
強弱の調整がなされないから歌詞の説得力が弱まってしまいますね。

他には高い声を出そうとするとひっくり返る・・・
これは自分で喉頭を動かさないように固定しているためですから・・・
ピッチが下がるとか高いところが歌えないのも同じ理由です。

一番の目標は声量を変えることなくピッチを上げるということに尽きます。
まずは高い音から低い音に移る練習をして下さい。
音を下げると筋肉が緩むので心理的にも好都合でしょう。

初めは隣同士の音から、それも自分が今出しやすい音の高さから
隣の下の音に移ります。
それが「レ」だったら隣の下の「ド」という風にします。
それを2つ一組で レード→ミーレ→ファーミ→ソーファ
という風に上げていきます。これは2度と言います。

但し これが大事なのですがいつレからドに移ったのかわからない
丁度平行線上に音を感じられるようにします。
どちらが高いか低いかわからないほどに段差を無くします
段差を感じると滑らかさが損なわれますからね。

もっと言い方を変えるならビールのCMでコップにビールを注ぐ時
初めは低い音でビールが縁に近くなると音が上がりますね。
丁度あんな風に段差無く声を出せということです。
段差が無いという事は喉頭にとってはとても自然なのですから。

隣同士がうまく出来るようになったらミード→ファーレ・・・と
一つ置いた隣を歌います。これは3度ですね。

どんどん4度、5度と上げて行きますが、とにかく段差が無いことが
第一番です。
移るスピードは全くいそぐ必要がありません。
慎重に喉を開けた感覚を覚え込んでいきます。
上の歯と下の歯の間は最低でも縦に指2本を並べた広さにします。
キープ出来ないなら下あごを手で固定して練習しましょう。


posted by キミコ at 23:34| Comment(2) | TrackBack(0) | 身体と声作り基礎編 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年08月12日

喉自慢は面白い!

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日曜のNHKの喉自慢を見ておられますか?
戦後まもなく始まった番組でもう確か60年記念番組も見た記憶があります。

しばらくは歌曲やオペラのアリアなども歌う人がありましたけれど
今はそんな人は年に一人も見かけませんね。
歌には流行廃りがありますから当然でしょうけれど。
民謡もぐっと減ってきましたね。

まあそれはともかくとして、仕事柄あれほど興味深い番組はありません。
どんな姿勢をしたらどんな声が出るのかとか、年齢と声の相関関係とか、
毎回鵜の目鷹の目で視聴していますよ。

若い人の声はやはり声帯周辺の筋肉が柔軟だから、声区の切り替えも
殆ど困ることなく見事にクリアしています。
私位の熟年ともなると高音域が狭まってきたり、筋肉の老化でしわがれたり
色々問題があるんだと参考になります。

特に声区の切り替えなど、それがうまく出来ないために
歌として不味いことになる事が多いのです。
つまり低い音から急に高い音、もしくはその反対の場合を
これを読んで下さってる皆様は簡単に出来るでしょうか?

大抵の人は引きつったような声になってしまうのです。
その為にも発声練習は欠かすことが出来ません。
低音域から高音域まで無理なく容易に出すことが出来ないと
歌として価値がないものになってしまいますからね。

これも生まれつき早く走れる人とそうでない人の差のようなもので
きちんと訓練さえすれば誰でも出来るようになるのです。
とはいえ習得に個人差があるのは当然ですけれど。

それと年齢が上がるに連れ、その人の年輪を感じさせるような歌に
出会えるのも、この番組を楽しみにしている理由です。
人生経験がそれをにじませてくれますからね。

この番組と何も関係はないのですが、私も歌っている人間を
彷彿とさせるような歌が歌いたいと早く年を取ることに
憧れていた時期がその昔にありましたね。
ちゃんとその通りに一応はなれたようで少しは満足していますが。笑

とにかく言えることは歌っている間は誰でも幸福だということです。
体調が悪いと歌うどころではありませんし、歌おうという気分になる事自体
ゆとりがないと出来ないはずです。
歌手はそれが仕事ですから、体調が悪かろうと歌う気分で無かろうと
歌わなければならないのですから、それはそれで問題がありますが。

しかし歌う技術を少しでも身につけると、一生抜け出せないほどの魅力が
歌にはあるんです。
ボイストレーニングは一種のスポーツだと昨日も書いたのですが、
スポーツという次元を抜けて「歌」そのものをずっと楽しんで頂きたいなと
いつもそれを願っていますよ。

ラベル:声区
posted by キミコ at 22:04| Comment(4) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年08月11日

これから暫く夏休みです

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さっき仕事が終わって整体に行って戻ってきたところです。
最近おなじみの整体士さんに言われることは
肩こりの様子が変わってきたことと、猫背でなくなりましたね。
私の仕事で猫背なんてとんでもない事なのですが、
もうこの整体士さんとは5年程の付き合いになるのです。

確かに1年ほど前までは体中の凝りがまだひどくて、
彼から言わせるとまだまだ猫背だったんだろうと思います。
それが見違えるようになってきたのは生徒さん達と本格的に
ストレッチや筋トレに励むようになったからと、
何より肩胛骨を意識して引き下ろすということを自覚したからでしょう。
ほんのちょっとした身体の一部を自覚するだけで変わるんだなあと
自分でも驚いています。

暑い時期に何をやっても疲れに結びついて逆効果を招きやすい時期です。
何よりも身体を休めてやることが最重要だとわかりました。
秋に備えての身体のメンテナンスと、休日の開放感を心にも与えてやろうと思います。

先日書いた広背筋と大腰筋の効果は素晴らしく、どの生徒さん達も
生徒さん本人でも驚く声を出してきています。
声に芯が出来て密度の高い声になるのです。
もちろん高音部も上半身の圧力を上げるので、首さえ緩めれば軽く声が出せます。
でもこれが私が要求してすぐに体勢が整うのは、普段の筋トレやストレッチで
自分の身体とおなじみになったからです。
急に言っても出来る訳はないのです。1回ずつの積み重ねが効果を上げているのです。

70代の生徒さんも「この年になってこんな事になろうとは思わなかった!
もっと若い時にわかってたらよかったのに、惜しいことをした」
と言って帰られました。

ボイストレーニングは一種のスポーツです。
筋肉を使う喜びと達成感が身上です。
その楽しみをどうやら見いだされた様子です。
「ここに来たらお腹が空くし、身体が柔らかくなって言うことはない」
とも言われたことを付け加えておきましょう。



posted by キミコ at 17:59| Comment(2) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年08月10日

暑い毎日ですね

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この季節は案外身体が冷えているのです。
身体が冷えると当然喉も冷えてしまいます。
歌声は乾燥して筋肉が堅くなって、少ししわがれ気味になります。
上手に乗り切ってくださいね。

それに暑さのために身体も疲れているのが
レッスンをしていると見えてきます。
その為に普段なら出る声がいくらやってもうまく出ません。
焦らず涼しくなるのを待ちましょうか。




みぞおちを上げるのを支えるのはやはり腰です。(当然肩甲骨も関与)
腰と脚を繋ぐ大腰筋が未熟だと上半身を支えることは出来ません。
いくら胸の筋肉を上げられてもすぐに下がってくるし、
支え続けることが困難になります。
やはり観察は大事ですで述べていますので参考にしてください。
先ほど加筆修正しましたのでもう一度目を通してください

特に大腰筋を確実に使いこなせるようになると
声の出方が変わるのには驚かされます。
単に足の付け根を引き込むのではなく、引いて腹側に持ち上げるような
動きが必要です。

椅子に座って試してください。
単に足の付け根を引き込んでも下腹が引っ込むだけですが、
(大腰筋と腹横筋は連動している)
その引っ込んだお腹に手を添えて斜め上に引き上げるようにすると
ぐっと上半身が持ち上がるでしょう。(骨盤底筋群の意識が大事!)
その持ち上がる力が声の原動力となります。

特に高音部を必要とするときにこの動きとあごを下げる動きを
同時進行させると簡単に成功するでしょう。
但しあごの動きを舌が妨げたり、眉毛を引き上げることを伴うのを
お忘れ無く・・・・




posted by キミコ at 12:09| Comment(4) | TrackBack(0) | 身体・筋肉 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年08月08日

儀式の効果

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前回までシリーズで書いた「儀式」ですが、試してみられましたか?
どれもさりげない動作ですが、書いて有る意味をくみ取れれば、
これほど意味深い練習はありません。
意味がわからずに何度やっても何の効果もありませんが、
噛みしめて実行するなら確実に歌は上達します。

これは私が実感したことなのですから確かなのです。
私は呼吸が浅くて楽譜上で考えたフレーズが長すぎて、
考え直さざるを得なかったことが何度もあって悔しい思いをしました。
それがこの練習で容易くできることに驚きましたよ。
特に2)の練習で初めは胸郭が広がることを実感出来て、
段々と背中も広げることが出来るようになりました。
感覚が深まっていくのがとても嬉しいですよ。
まだ進行形ですからもっと広がるのではないでしょうか。

どの練習も無意識でやっていることを意識化させてもらえるようになって
歌に伴う呼吸がこんなに楽なものであったとはと改めて驚いています。


ラベル:呼吸練習
posted by キミコ at 23:16| Comment(2) | TrackBack(0) | 身体と声作り基礎編 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年08月04日

「呼吸練習をしましょう」その5

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4 a) 普通に鼻で吸い、鼻で吐く。
b)普通に口で吸い、鼻で吐く。
 c)静かに鼻で吸い、普通に口で吐く。
d)早く鼻で吸い、静かに口で吐く。
  e) 早く鼻で吸い、息を止め、早く口で吐く。
  f)ゆっくり鼻で吸い、息を止め、ゆっくり口で吐く。
  g)深く鼻で吸い、口からゆっくりA-の発音。Sーの発音。
h)深く口で吸い、ゆっくり鼻からNーと口を閉めて声を出す。


生徒さん達を見ていると、鼻を使わずに口を開けて吸い込もう
としてしまって、何度レッスンをしても出来ない人が多いです。
普段口呼吸をしてる人が多いのかも知れません。
口呼吸がなぜ悪いかはあちこちで見聞きしておられるでしょうし
敢えて触れませんが、歌においては何よりも口が渇いてしまって
歌いづらくなることだけは確かです。

鼻腔周辺はとても大きい空間になっていて、そこに響きを当てないと
どんなに美声だとしても声を活かすことが出来ません。
その為にも鼻と口の使用法を覚えておくのは大事なことです。

次に「静かに」とか「普通に」とか書いてあることに注目です。
息の量を調節出来ないと歌えないという事はこれまでにも
何度も書いてきました。
一本調子の歌なんて面白くも何とも有りませんからね。

くれぐれも音を立てて吸い込まないことだけは気をつけてください。
息づかいのヘタな歌手が時々居ますが、歌い方だと言われたらそれまでですが、
一旦気になり出すと歌を聴くどころではなくなります。
そんな事に個性を出す必要はないと私自身は思います。

基本はブレスマークのついているところや、フレーズの切れ目では
鼻だけを補助として使います。口から息を吸い込むことはありません。
何度も言っていますが、横隔膜を下げて肋骨周辺を開けて、肺を開くです。
いくら吸い込んでも肺には既に空気が入っていますから全く必要はなく、
それどころか勢いよく吸ったものは勢いよく吐くように出来ています。
勢いよく吐いたらどうなるかはもうご存じでしょう。

さて具体的に書きますが、何の予備知識もなくこの4を実践しても
意味がありません。
身体を緩ませたときに補助的に鼻を使って空気を取り入れます。

その時に身体を使わずに鼻に頼っていないか意識をします。
口から、また鼻から吐くときは身体が膨らんだままになっているか
も意識する練習なのです。
身体を使わないで鼻と口を表面的に使えたとしても、
肺が広がらなければ歌は歌えないのです。

鼻だけを単独に使えますか?
確かめるには鼻の側に人差し指を持っていきます。
鼻だけの息で人差し指が温かくなっていますか?

それを確かめたら次に口を開けて、もう一度人差し指を持っていきます。
鼻だけの息で口からは息を吐いていませんか?
意外に出来ない人が多いのです。

次に口だけで息を吐けますか?
今度は同じように鼻に人差し指を当てて、口からだけの息で
人差し指が温かくならなければよいのです。

次に口と鼻を両方使えますか?
ここの練習ではどれも単独で出来ないと困ります。

このように必ず使い分けが出来るようになってください。
実際発声練習になると両方が使えないと豊かな響きは得られないのです。






ラベル:呼吸の方法
posted by キミコ at 23:47| Comment(8) | TrackBack(0) | 身体と声作り基礎編 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年08月03日

「呼吸練習をしましょう」その4

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3 a)10秒吸う。5秒止める。10秒吐く。
b)a)の方法で15秒吸う。5秒止める。40秒吐くを目標に。
初めに吸う前に軽く何度か息を吐いておくこと
吐き出して苦しくなってきたら体の緊張をほぐすことを考えること


この練習は吸った「息の濃度」を一定にする為のものです。
呼気の初めと終わりを比べると、初めはたっぷりと吐いて
終わりになると呼気が足りなくなって、濃度どころか
真っ白かまだらになっているのではないでしょうか。
初めから呼気を節約して最後まで同じ濃度にしなければ
歌として聞き苦しく、聞いていても不安になりますね。

どんなに肺活量があったとしても濃度を一定にするということが
ちゃんと出来なければ、声量の大小も実現出来ないことになってしまいます。
また反対に肺活量が少ないと嘆いてる人も全く心配はありません。
極端に肺が小さいとするなら日常生活に差し支えが来ているはずです。
でも普通に生活出来ているのならば、あなたの吸気呼気の方法に
問題があると思った方が確かでしょう。

かつての私も歌う時にそれがネックで、自分の思ったフレージングが出来ず
何度悔しい思いをしたことか・・・・

この3番を何も予備知識がなくやってみたら、大抵の人がギブアップするはずです。

横隔膜を下げて肋骨周辺を開けて、肺を開く

全ての鍵がここにあります。
肺の容量をまず確保しなければなりません。
息も吸わなくても身体を開けることが出来るなら、
大げさに息を吸い込むことは全く必要ないことは
もう皆様はご存じですわね。

途中で「止める」という動作が入りますが、つまり筋肉を張っていたら
それも難しいことではありません。
それと共に、文字通り止めてはならないのです。
たかが5秒ですがその間息を詰めていると、身体が硬直してしまいます。

その時に鼻から本当にかすかに息を漏らします。それと共に自分の身体を見張って
硬直しないか確かめます。
「息を吐く」という程の量ではなくて、硬直を防ぐための空気穴のようなものです。

次に吐き始めますが、最後まで身体は開けたままにします。
しっかり筋肉を保持してください。
先ほどの「息の漏らし」から続けて今度は息を吐きます。
吐き始めが勝負ですから慎重に始めて下さい。

意識としては口から絹糸を吐き出しているような感覚です。
それを最後までその濃度で吐き続けます。
身体から力が抜けているかどうかに注意をしつつ、
筋肉を保持することに集中します。

それでも苦しくなってきたら肩をゆらしたり、身体を振り子
のように振ってみたりして硬直することを防ぎます。
始めに息を何度か吐き出すのは硬直を防ぐためです。

息を吐き出すときに小さな声を伴った方が、より鮮明に練習が出来ますね。

但し この練習は5分以上続けると過換気症候群に陥るかもしれません。
ムキになるのは程々にして、ゲーム感覚で楽しんで下さい。




ラベル:声を伸ばす
posted by キミコ at 00:33| Comment(2) | TrackBack(0) | 身体と声作り基礎編 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする