2008年04月22日

背筋を鍛える

プリンセス・ドゥ・モナコ.jpg

昨日に引き続き、新しく仕入れたバランスボールでの動きについて
続きを書いています。
腹筋は気にする人が多いのですが、背筋については軽んじている人が
とても多いのが現状です。
両方のバランスを保ってこその体なのですけれど。

発声のためには思いの外背筋が寄与するのです。
背筋が弱いとお尻の筋肉も使えませんし、お尻が使えなければ
腹横筋も満足に動かせないことになってしまうのです。

ところが・・・
意外と背筋の筋トレの動作の種類は少ないのですね。
どうしてもうつむいてする動作になるので体が熱くなるし苦痛です。
もうちょっと気楽に出来るものはないかと思っていました。
少し前にこんな動作をしましたよ。

1 ボールを下腹に当てて腹這いになってボールの真ん中当たりに
手を置く。
足はつま先を立てた状態にして上体を反らせる。
ボールから手を離して両手を横に広げた状態にしてバランスを取る。

2 1と同じ体勢で右手を床に置いて左手を上に上げて、
左に90度回転する。左手も同様に。

いずれの場合も動作をしながら「そへ」の辺りを意識します。
声を出して発声練習とするなら「そへ」から声を出す意識を持ちます。

「そへ」とはへその裏側、つまり背中側で一番くびれた場所のことです。
凹ませすぎないように気をつけてください。

発声練習とするなら昨日のように上昇音型が適当だと思います。
ラベル:背筋
posted by キミコ at 23:52| Comment(0) | TrackBack(0) | バランスボール関連 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年04月21日

体全体を使って歌っていますか?

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最近は響きのポイントについて書くことが続いていますが、
まあ最近さぼり気味ではありますが・・・
響きを追求する余りに体を使うことを忘れてませんか?

ボイストレーニングはあくまで筋トレの要素が大半を占めています。
どんなに響きを探ろうと思っても首から下の応援がなければ
全く無意味なことになってしまいます。

生徒さんにもいつも必ず毎回言うのはこのことなのです。
すなわち
初めにしつこくストレッチや筋トレの方法をお教えしたのは
この土台があってこその首から上の「筋トレ」が出来るのですよ。


楽器である体を持たずにどうして響きを作ることが出来るでしょうか。

小手先の口の中だけの操作を場当たりで教えるのは簡単です。
何度も書いていますが、確かに体のストレッチや筋トレは
面倒で煩雑です。でもやるのです!
私は中途半端は嫌なのです。
常に私自身が進化し続けるのも真理を究めたいからです。
知っていることを教えるのは私の勤めでしょう。
きっと死ぬまで続けたとしても究め尽くせることは無いと思います。

とまあ・・・語ってしまいましたが・・・

バランスボールの筋トレの方法を新しく仕入れています。
少し書きましょう。


お尻を鍛える

ボールの前に立ちます。いつでもボールに座れる体勢にします。
大腰筋をしっかり引き込んで思い切り後ろにお尻を突き出して
手を前に倣えの状態にして膝を曲げてボールに腰を掛けます。
つまりスクワットの姿勢から座るわけですね。

次に前に倣えのままで膝の力を借りないで、お尻の力だけで瞬時に立ちます。
ゆっくり立ち上がると膝の力を借りてしまうことになってしまうので
注意して下さい。
これはお尻と内転筋の意識を持つ為の筋トレです。

発声練習に活かすためには座った時には脱力しておいて、立ち上がる時に
少し高い目の音でAーと言い始めてお尻に力が入った時にどれだけ
爆発的な声が出るかを知ることが出来ます。
内転筋を使うと自分でも驚くほどのパワー溢れる声が出ることか!
立ち上がりかけと立ち上がった瞬間の音の高さを変えると、
高音を使う為の練習にもなることでしょう。
勿論響きを探る練習にも使えますね。

今私のレッスン室では発声しながらの筋トレが盛んです。
ラベル:横隔膜
posted by キミコ at 23:26| Comment(0) | TrackBack(0) | バランスボール関連 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年04月15日

ポジション3B 硬口蓋

ベルディータ.jpg

響きの焦点についての話が長いこと抜けました。
元に戻して話を続けましょう。
なぜ「ポジション3B」なのかは丁度ポジション3Aの裏側に
当たるからなのです。
ポジション3Aは鼻でしたね。

この硬口蓋(こうこうがい)は上の前歯の裏側にあたります。
声帯縁辺部の活動を引き起こし完全な声門閉鎖が行われるのです。

ここを自在に使えれば他のポジションへの移行がスムーズに行われて、
丸く柔らかい響きの載った音を獲得する事が出来るのです。
いわば歌う時の焦点の基本位置とでもいえるでしょうか。
軟口蓋と共にこの単語をよく覚えておいて頂きたいです。

私もここしか知らないで歌ってた時は何が何でもここしかないと
意識するのに必死でした。
でも歌い始めるととても硬口蓋だけでは処理出来ないのです。
それはそれは悩みました。
以前にも書いた通り同じ箇所の筋肉を使い続けると声の疲労が
激しいのです。
確かに便利に使える場所ではあるのですが・・・・

もちろんポジション2鎖骨のくぼみを十分に意識した上での
硬口蓋ですから、この箇所だけを意識してもだめなのは
言うまでもありません。
それでも息漏れがするのはすっかり体を使うことを忘れているのでしょう。

肺を膨らませて空気を確保するには横隔膜を下げなければなりません。
横隔膜を下げる為には体の筋肉を使わなければなりません。
声を出すのに必死になって忘れてることが多いのです。念のため!

声を出して前歯の裏が暖かいですか?
他のポジションと比べて確かに音色が変わっていますか?

ラベル:硬口蓋
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2008年04月12日

映画「うた魂♪」を見てきました

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とても面白そうだったので昨夜夫と「うた魂♪」を観てきました。

映画の主題はとてもシンプルで「歌うことは素晴らしいことだ」という
歌うという行為への賛美でした。
この主人公と同じ高校生の頃の自分を思い出しましたよ。

主人公は高校の合唱クラブで天真爛漫に歌っていたのですが、
好きな人に自分が大口を開けて歌っている顔を写真に撮られて
その写真を見て以来それから歌うという行為が恥ずかしくて
クラブを辞めようとまで思い詰めます。

私自身にもそれに類似した事で、歌うのが恥ずかしかった覚えがあるので、
主人公の落胆する気持ちがよく理解出来ました。
今思ったらなぜああまでも自意識過剰だったのかおかしくなります。
でもあの時代はそれが気にならない方がおかしいでしょう。

私の場合は他の人が歌う顔がとても異様に思えたんですね。
確かに必要以上に顔の筋肉を使わなくては歌えないので、
普段の表情では居られませんもの。
それと同じ表情をして歌う自分がとても嫌だった時期がありました。

その頃の私は非常に内気で、先生に指名されて意見を発表するなんて
とんでもない事だったのです。
大きな口を開けて話が出来ずに、友人に今何を言ったと
聞き返されることも度々という始末!
よくまあこんな状態の人間が続けて歌う気になったものだと呆れます!

今の私ならきっとあの主人公になぜ口を必要以上に開けて
歌わなければならないか、懇切丁寧に説明しているでしょうね。
心理的なブレーキもさることながら、きちんとした説明は大事だと
痛感しているのですもの。
普段も生徒さん達にも今やっている練習はなんのためにしているのかを
説明してレッスンすることにしています。

そうすることで「聴く耳」も育てることが出来るからです。
自分が歌えるということはよく聴けるということにも通じるのです。
漠然と聞いていた人の歌を注意深く観察出来ることで、また自分の歌に
それを還元出来る事を私も思い知ったからです。

最後に主人公が「歌うって素晴らしいことだ!」と言う場面があるのですが
そんな「歌う」事に関われる仕事を出来て私も嬉しくて仕方なく
よい映画を観たなあと思いました。

それはさておき、
とにかく合唱の水準は上がっていますね。
色々工夫を凝らせた発声練習や筋トレの場面も見えました。
私の頃の合唱とはこれがとても同い年が歌ってるとは信じられない位です。
表情もちゃんと計算されているようで良いことだと思いました。

ということは
とても悪くすると技術に偏ってしまうということにも通じるのです。
合唱や歌を「楽しむ」のでなく「団体競技」に陥ってしまわないかが
ちょっと懸念されます。
競うために歌うのでなく、楽しむために歌うのを忘れている
合唱団だってきっとあるに違いないからです。
もちろん大多数がそうでないこともわかっていての上での発言です。
書きすぎだと思われたらお許し下さい。

私自身もボイストレーナーとして仕事しているので、ややもすると
なんのために人に教えているのか忘れそうになるきらいがあります。
「詩」を歌うのでなく発音するための「音」として言葉を弄んでいないか
全体を見ずに部分だけを突き回していないかと怖くなることがあります。

勿論それは必要な行為だし、歌いやすくするための技術であって、
「詩」にどっぷり浸かり込むのを防ぐ役割を担っているのも
その反面よくわかっています。
バランスよく本筋を見失わないでやれているのかと、映画を見ながら
強く思ったのでした。
posted by キミコ at 00:53| Comment(4) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年04月10日

再確認してるようです

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私は実は座骨神経痛持ちなのです。
上の娘を出産する時にこの病を得ました。
それから今に至るまでずっと仲良くしています。
まあ当初は大変でしたが、それから20年ほど経って
現在は殆ど自覚も薄れてきている位です。
でも冷えたら座骨神経痛の経絡が痛みますね。

最近生徒さんとバランスボールで筋トレを一緒に
必要以上に本気でやってしまって時々おかしくなります。
年を考えても必要以上にするメリットなんかないというのに。
昨日は庭仕事をするのにかがみ込んでいましたら
ついにやってきました!

昨日は腰が伸びなくてまさにお婆さんみたいな歩き方になって
鏡を見たら背中のS字カーブが無くなっていてびっくりしました。
まさかカーブまで無くなるなんて信じられなかったですよ。

急性の痛みを持つ時に余分なことをしてはいけないのは
既に学習済みですから変なストレッチも掛けずにとにかく
温存ということで、それでも体を探ってみました。
すると太ももの前部が非常に張っていることがわかりました。
太ももの前を伸ばすストレッチをすると少し具合が良いようです。
腰と太もものバランスを崩したのが災いしたのでしょう。

今朝起きてみると、昨夜お風呂で長時間暖めた効果で
何とか腰は伸びるようになりました。
但し骨盤を不用意にひねると大変なことになるだろうと
体が教えてくれます。
こういう時に骨盤の操作を覚えておいてよかったと思いますね。

ピラティスでは特に骨盤を必要以上に動かさずに手足を操る
ということを大事にしています。
野口体操でも当然体の操作を練習してきた訳ですし、
日常全ての動作を意識しながら行えば良い訳です。
そのお陰で今日は台所仕事も仕事もこなせています。

骨盤を定位置に保って日常動作をしてみると、歌う時には
本当に骨盤の上に上体を乗せているんだなあとわかります。
結局歌うこと=骨盤を操作する事に他ならないと
再確認した次第です。
このまま気をつけていればあさってには整体の予約を取っているので
骨盤調整をしてもらえるでしょう。
後は冷やさないことと動作を気をつける事です。
庭仕事はやはり重労働ですね。


ラベル:骨盤
posted by キミコ at 13:06| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年04月02日

疑問に答えて

ブレイスウエイト.jpg

おとつい鎖骨のポジションについての記述がよくわからないと
コメントが寄せられましたので、ここにも書いておきましょう。

鎖骨は声帯筋の監視を担うから一番大事なポジションなのです。
ここに負担を掛けすぎたり、抜きすぎたりでうまく機能させて
いない人の多いこと。
声帯筋がきちんとしまる感覚を文章として書くのは難しいです。

何か言葉を発する手前の喉の状態という感覚はおわかりでしょうか。
そこでもう一押し体を使って息を当てると声になるのですが。
その時の声門が閉じた状態を常に自覚しながら発声をします。

低音域に下りていくのは私のように声楽をやっている者にとっては
とても困難なことです。
大体歌の中にその音域の音が含まれることが少ないので
練習も省略しがちですし、つい放置したままで時間が過ぎてしまいます。
こうなるといよいよ閉鎖するという感覚を見落としがちになります。
その結果息が漏れる音が聞こえるだけで全く使い物にならない
という人が大多数を占めるようになってしまうのです。

または低音域ばかりを使うジャンルの人たちには、しっかり歌おうと
必要以上に声門を閉鎖して声帯周辺の筋疲労が見られる人も多いです。
一度ついたクセを矯正するのは困難を要します。
自分にとって苦痛なことを続けるのは良くないことだと
知らない人が余りにも多すぎます。
その結果声帯ポリープや声帯結節を引き起こし、中にはそれを
練習過多だと自慢にする人さえ居ますから。苦笑


これからもっと他のポジションについて書き進めるのですが、
このポジションがここの音域専用というわけではありません。
前歯に声を集めるにも書いていますが、
敢えてやりにくいポジションでやってみたり、
歌ってる途中で受け渡したり、自由自在に自分が無意識にでも
出来るようにならないとそれは単に発声練習で終わってしまいます。

喉の疲労を軽減するためにも、自分の可能性を広げるためにも
色んなポジションでの発声をたゆみなく練習するべきなのです。
練られた声は美しいものです。
それはジャンルを超えて普遍的に受け入れられるものです。
せっかくの唯一無二の自分の声に聞き惚れられたいではありませんか。

ラベル:胸骨甲状筋
posted by キミコ at 08:00| Comment(4) | TrackBack(0) | 発声 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年04月01日

テレビを見ていて

緑光.jpg

さきほど久しぶりにNHKの歌謡コンサートを見ていました。
久しぶりに見る雪村いずみさんと初めて見る秋元順子さんを
聴かせて頂きました。

雪村いずみさんは私より一回り上の方です。

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%9B%AA%E6%9D%91%E3%81%84%E3%81%A5%E3%81%BF

随分昔にボイストレーニングのやり直しをされて
全く声が変わってそこから長い年月が経ってられると記憶しています。
とても久しぶりなので興味深く拝聴させて頂きました。
やはりこの時代の歌手の方は実力が違うと唸らされました。
基本に忠実な発声法と丁寧な歌詞は日本語英語を問わず
後進のお手本となるでしょう。

欧米語圏の歌は子音が多くて西洋式の発声にはやはり向いているのです。
(というより歌詞がそうだからそういう発声法が生まれたのですが)
雪村さんの歌う日本語の歌詞のちょっとしたムラが、英語の歌詞では
全く解消されています。

ここの読者の皆さんにはどんな歌を歌うにせよ、日本語だけに
固執するのでなく勉強として歌ってみて欲しいと思いました。
歌ってみるととても楽に歌えることに驚かれると思います。

日本語の歌詞は一音ずつに母音が入るので、メロディが
ぽきぽきと折れて声帯の摩擦が激しいのです。
日本語でおしゃべりをした後歌ってみると声の疲労が激しいのに
お気づきでしょうか。
子音が続く欧米語圏の歌詞は疲労が緩和されるのです。

雪村さんは特にアメリカに住んで居られた期間があるので
聞きやすい英語が未だ現役を張れると聴衆に認められたと思います。

秋元順子さんは検索をしてみましたが、経歴はわかりませんでした。
しかし引きつける歌詞の解釈とそれを活かす歌唱力は、十分な実力を
感じさせて頂けました。

日本では若い歌手しかもてはやされない傾向がありますが、
それはおかしいと思います。
きちんと勉強した結果が評価されずに埋もれてしまうのは日本の
特殊事情でしょうか。
人気と実力はイーブンではありません。
売り出し方さえ良ければ売れるというのは聞く側の耳が育っていないのです。
秋元さんにはこれからの活躍を期待したいと思っております。


posted by キミコ at 21:37| Comment(2) | TrackBack(0) | 発声 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする