2010年08月09日

自分の中で思い出した事

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少しお久しぶりですね。

最近のこの不定期更新を見るたびに、どんどん書けなくなっていくのですよ。
読み返すとこう書きたい!と思うのですが、次の瞬間もう忘れている 笑

書こうとすると文章化されるのがいやなのか、頭から考えが逃げていくような
そんな感じなのです。
生徒さん達との動きの中で、考え自体は次々と発展して行くのですが・・・



バランスボールに座ってで書いたことが
少し自分の中で展開されました。

これも先日書いた自己検証で触れた、斎藤先生の本から
かつての野口体操の中でやっていたことを思い出したことから、導き出した事です。
私が野口体操をやっていたのは、もう40年近い昔のことなので、
どうしても記憶の底に埋もれてしまうのですね。

斎藤先生の文章のこんな部分から思い出したのです。

手と手を合わせて両方から押し合う。押す力と押される力が丁度
プラスマイナスゼロに引き合った時に・・・


前後を忘れてしまって不確かなことを書きたくないので、これ以上は書きませんが。

ここから電撃的にかつてのレッスンを思い出したのです。

こんな風に・・・

私たちは地面の上に自分の体重を乗せているだけ、だと無意識に思っているけれど、
本当は地面が私たちを乗せているかも知れない。


これは「重さに貞く」にもこれと近い事が書かれてあるのですが。

地球の中心から引っ張られている自分を思えば、自ずと立ち方も変わる。
というコンセプトで立ち方のレッスンをかつて毎回していたのです。

斎藤先生は「手が引き合うように」ですが、私は自分と地球が引き合うように、
または地球と仲良くイーブンの関係を保つ事を考えてみたのです。

今までは自分が足に体重を掛ける事ばかりでしたが、そう考えてみると
重さより軽さを感じることが出来るのですね。
そう、自分だけが懸命に重さを足元に集めるのではなく、その掛けた重さと同じ力を、
地球からもらって乗せてもらっているので、常にゼロの軽さなのです。
自分だけが必死になる必要はないのですね。
ある力強さというか、支えられている自分を知る事が出来るのは
大きな安心を得られる事に繋がります。

「ゼロの軽さ」と書きましたが、何かずっしりしたものをそこに秘めているのです。

「バランスボールに座って」で書いたことは、自分の内側でだけでしたが、
これでもっと視野を広げることが出来ました。
常に地球と自分をイーブンの関係に持っていくことで、力みは取れて
客観的に自分を観察することにも繋がるのです。

初心の人にはここまで考えを広げるのは難しすぎるかもしれません。
自分の内側だけでも歌えるポジションをまずは作った方が近道かなと
生徒さん達を観察していて思いました。


但し! そう言えるだけの筋肉はある程度持っておく必要があります。

かつての私のように筋肉ゼロでは余りにも自分が軽すぎて、
地球から重さを感じとることが難しいと思えるのです。
今こうして書くと、自分が身体を作っておいてよかったなあとつくづく思いますから・・・

経験者は語る! 笑






posted by キミコ at 11:54| Comment(0) | TrackBack(0) | 野口体操 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年07月14日

野口体操と「中心軸」の関連

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「臍下丹田で力を吸収してしまえば、自然体になることが出来る」と
昨日触れた斎藤先生の本で述べられています。
「自然体とはただの脱力ではなくて、リラックスはしているけれど
なおかつ集中した身心の構えである」
「身体の力みを逃がす場所という意味から、私は『力みの避雷針』と名付けています」

久しぶりに野口体操について書きますが・・・

野口体操は重力に逆らわず、自分の重さを掛けることで
身体を緩ませる事を目指しています。
自分の重さを地球の真ん中に掛けることでぶら下がり
筋肉を緩ませて重力に拮抗させる余計な力を取り去ることで
反作用を産んでおいて「ぶら上がる」事で動きを生み出します。

斎藤先生も当然野口体操をご存じですから、『力みの避雷針』をもう1カ所
紹介されています。
つまり足の親指の付け根辺りと。
「この2つの避雷針は何を示しているかというと、身体に中心軸を作ると
力みが抜けるということです」
「自分の中に中心だと感じられる物を確立するととても楽になります」

ちょっと嬉しかったですね。
私も足底筋について何度か触れましたが、まさにその通りと思います。
『身体技法』として斎藤先生はこの2カ所をお考えのようです。
色々な身体技法について書かれた本には著者が各人各様のスポットを
考えていますから、色々と自分の身体で確かめて自分に合う物を
取り入れればよいのではないかと思いました。

人間には各々身体のクセのようなものがあるので、どうしても自分の身体を
通して考えるしそれぞれ思う所が違うから一様ではないのかとも思えたりします。
それを探すのは自分が生きていく上で大事な仕事なのかも知れません。

ああ、野口体操について何の関連があるかと聞かれそうですね。
つまり自分の頭の先から足先までを貫く垂直感覚と、地球の中心を
意識上で重ね合わせる。
重力を感じながら意識を遠くに持っていく。

野口体操では「おもさに貞(き)く」とこの状態を命名しているのです。ここ


どうして意識を遠くにやるのかというと、例えば階段の昇降を思い出して下さい。
足元を凝視しながら上がるより、遠くを見ていませんか?
足の悪い人はともかく、遠くを見ることによって楽に身体が運べてるはずですから。
呼吸だって足元ばかり見ていると浅くなってしまっているでしょう?
これを歌うという行為でも応用出来ませんか??
posted by キミコ at 09:11| Comment(0) | TrackBack(0) | 野口体操 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年06月10日

丹田の力を抜くと・・・

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人間って自分が既に獲得していることに対しては、すっかり無意識になるものですね。
ボイストレーナーなどという仕事をしていると、何度もそれを
思い知らされることに行き会います。
既にここでも何度と無く書いていますものね。

今後私が気をつけることはここに尽きるかも知れません。
いかに相手の知らないことを前もってお知らせ出来るかということでしょうね。

さて、仲良くして頂いている女性にこんな事を聞かれました。
この人はずっとヨガをしていられるのですが、

私は丹田力が弱いのでそれが高まるとストレスにも強くなれるかもしれないので方法があるなら教えて下さい。」

そこでこうお答えをしておきました。

24時間常にそこに意識を張り巡らせておく事でしょうか。
気にしていることはいつか獲得出来るものです
。」

何だか答えにもなっていなくて申し訳なかったのですが、実際そうしか
私には答えが見つかりませんでした。
「求めよ、さらば与えられん」という訳ですね。

おとつい彼女からこんなメールを頂戴しました。

丹田に意識することをやってみました。
いつも冷房がきいた店内に入った途端、汗(冷や汗)がだらだらと
出て困っていたのが、これをやったら止まりました。
カーッと上にあがるのがおさまりまったみたいです。
意識することでこんなに違うなんて驚きです。

それと 焦ったり落ち着かなかった気持ちも、丹田に意識をおくことで 
集中&ゆったりした気持ちになれて料理を作るとき楽でした。
普段下腹(丹田)に力を込めておくことはしていたけど、意識をおくことで驚くほど違いました。


なるほど!と思いました。方法を実践はしてもそこに気持ちが行っていなかったら
結局やっていないのと同じ事になるのですね。

私の場合は歌が歌えることばかりに気持ちが行っていたので、
丹田に意識を置くこと、それも一日中そうであることはまさに何よりも大事な事でした。

野口体操に出会って、自分が何者だと考えることと共に、あれは徹底的に
丹田とそへに意識を置かせる練習でもあると思い知らされたものでした。
若い時にこの体操に出会えて幸せでしたね。まさしく一生の財産でしょう。

音楽を離れていたような子育て期間の時でさえ、丹田についてはすっかり身に付いていたらしく
普段話をしてる時でさえ丹田でしゃべってるのを発見した時驚いたことでした。
余りにも丹田に意識を置くのは日常だから忘れてる位だったからでしょうね。

確かに丹田にいつも入れている力を抜くと、まず足元が定まりません。
歩くのにもゆらゆらと揺れますし、お尻からも力が抜けてたちまち背骨をしゃんとさせるものが明らかに抜け落ちます。
座っていても背中がぐにゃっと曲がって、胸の真下におへそが来ます。
となると、身体内部では肺がしぼんで横隔膜が上がりきった状態で、
酸素が取り込めません。
となると脳に酸素が供給出来ない!息が浅くなって胸苦しい!
首は前に突き出てたちまち私は老婆と化しました!

この状態では歩いたら膝が曲がって上半身が保てません。
よたよたと足が外股になって膝が摺り合いませんし、上半身がすごく重いです。

呼吸が浅い状態では脳も働かなくなり、健康を害し、ひいては
能動的な生き方も出来なくなるでしょう。
たかが意識化するだけで、その人生に置ける差はすごいものになると思います。

だから血のめぐりも酸素も行き渡らないのですから、彼女の言うように、
まるで風船がふわふわと上がるように気が上がって、ぼうっとする感じも頷けますね。
物事に集中出来たのも、何よりも呼吸が深くなるのでその結果
酸素が脳に行き渡ったのではないかと思います。
(何だか普段がぼうっとしているように聞こえますね。すみません!)

骨盤の位置を覚えるとか、丹田を意識する事が出来るようになると
本当に何にでも応用が利きます。
皆様も是非日常化させて生活に役立てて下さいね。

写真はわが家のあじさいです。きれいに撮れましたでしょう?
posted by キミコ at 21:41| Comment(3) | TrackBack(0) | 野口体操 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年02月18日

トレーニング以前C

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「トレーニング以前」と銘打って書き出しましたが、
これでやっと元に戻れます。

この2月から通い出した生徒さんが私より二歳上なのですが、
丁度以前の私のようだというので書き出したら
こんな風になってしまったのです。
この方は運動経験がなくてその為筋肉がほとんどなくて、
身体も引き締まっていません。

ジムに通いたかったそうなのですが、はんこ持参で受付に行ったらしいのですが
あなたのメニューを組みます と言われて帰ってきたそうです。
運動音痴なのに運動を押しつけられるようなのがいやだったと思われます。

私のトレーニングの入会要項にレッスンの流れをコピーしたものを
お渡ししていたのですが、やはり「運動」というところに引っかかっていたようです。

それでも第一日目からストレッチを始めた途端に身体が強ばったままの自分に対して
「これはやらないと自分のためにならないと思った」と帰りがけに言われました。
やはりどこかで以前の自分に区切りをつけたかったんでしょうね。
私と二人だけのトレーニングですから人目を気にする事もないので
安心だったのでしょうか。

先週の二度目のレッスンではちゃんとノートを作って来られました。
ストレッチのメニューの紙もお渡ししてましたが、
動作をしてはその都度熱心にメモを取っておられました。
特に筋トレのメニューはどんどん変化していくので、
こんな風にして置いてもらうと私も助かります。

しかしこの方はストレッチ以前にまずマッサージをしないと
身体を伸ばす事さえ出来ません。
まるで健康道場のような雰囲気で1時間枠を軽く超えて
殆どがマッサージタイムになってしまいました。
ちゃきちゃきと気働きの利く人は常に自分の環境に対して
アンテナを巡らせているからその結果身体が強ばるのです。

私も母親のしつけが大変厳しく、常にそんな風で居ろと言われてましたから
今でも覚えていて苦々しいのは美容院のシャンプー台です。
髪を洗い終えて椅子を戻される時に美容師さんに起こしてもらう体勢になるのに、
体重を掛けたら悪いとずっと身構えているのです。
一番気持ちの良いはずの洗髪でこれですから美容院から帰った後は
いつもぐったり疲れていました。信じてもらえないかも知れないですね。

でもいつもこれではいけないと、あの野口体操式に頭を切り換えて
シャンプー台に体重を掛けるという「体操」をすることにして
それ以後はすっかりリラックスしていますが・・・

体の凝り方でどんな性格なのか大体わかるので、この方はまさしく
その私のような人なのだとおかしくなってしまいました。
マッサージに行かないのは人に身体を預けられないからのようです。
段々そんなところも変えていく事が出来るでしょう。

「変えていく」と書きましたが私が変えるわけではありません。
自分が気づく事が一番大事だと思っていますので、
私が野口体操で気づいた事をレッスンを通して感じて頂くわけです。

これでまた私の楽しみが増えました。



ラベル:野口体操
posted by キミコ at 17:14| Comment(0) | TrackBack(0) | 野口体操 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

トレーニング以前B

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もう少し付き合って頂かないと話が中途半端になります。

野口体操を知って、その後結婚して子供が出来て・・・
約15年が過ぎました。
30キロ台の体重がホルモンの作用でどんどん成長して
どうしようもなくなってきました。
何しろ運動大嫌いなのですから、当たり前でしょう。
さすがにそんな自分に嫌気が差してきて筋トレを始めたのが
腹筋とダンベル、足の筋肉でした。

一人で黙々となんて馬鹿らしくて出来ないのでビデオを買いました。
就寝前にそれをかけながらやりました。
初めはもちろん筋肉なんて存在しない私でしたから
腹筋なんて5回も出来ません!ダンベルだって1キロの重りでも
手が上がりにくいほどでした。

しかし歌やピアノの練習と同じで一度始めた事を持続するのは
私には大した苦労でもありません。ちゃんと1年続きました。
止めたのはダンベル5キロ、腹筋200回が平気で
出来るようになって、それでもまだ記録更新出来るのが
空恐ろしくなったからです。
それにちょうど介護で忙しくなった事もあって止めました。
もちろん身体が締まったのは言うまでもありません。
歌声についてはかなり変化はありましたが細かい問題が
山積したままでした。

それから10年ほど経って、夫に誘われたスポーツジムが
私の身体に大変化をもたらしてくれました。
その頃介護ですっかり腕と肩をやられて、
料理のお箸使いさえ怪しくなっていた事、
股関節も痛みが出て足元がおぼつかなくなっていて
年に2〜3度も自転車で転んでいました。
ブレーキを掛ける握力がない事と足元が危ういので
急に止まれないのです。片足に掛けた体重が支えきれずに
転んでしまうのでした。

さすがに運動嫌いでもこれは不味いと思って話に乗りました。
初めの1年はストレッチさえ大変でした。全身が痛んでいたから
まともに伸ばす事も出来なかったからです。
水中歩行も水の流れのお陰でプールの真ん中で足が動かなくなって
前進出来ず立ち往生している事が多かったのでした。

それでも床に伸ばした足の膝の裏が曲がっていたのが
まっすぐに伸びる頃にはバーベル運動を始める事が出来ていました。
同時にヨガやピラティスの動きを取り入れた、一見野口体操風な運動も始め、
それによってバランス運動を十分に出来ました。
それらのお陰でインナーマッスルがしっかり鍛えられて、
自分でも驚く程の声が出るようになったのです。

腹筋や背筋だけが出来てもだめだとよくわかりました。
結局歌に必要なのはバランスとインナーマッスルで、
それらが出来ていないと声の揺れや息の支えが困難だったのです。
これで楽器を作る事が出来るのだと悟った事でした。

ラベル:野口体操
posted by キミコ at 11:16| Comment(0) | TrackBack(0) | 野口体操 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年02月16日

トレーニング以前A 野口体操

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昨夜はもう眠くて眠くて・・・・というわけで
途中になってしまいましたが。

学校にいる間は本当にぱっとしない私でしたが、
卒業後に学校の先生達に誘われて、
京都郊外の駅前商店街の肉屋の二階を借りた体操教室に
2年間通いました。
それは本当に風変わりな体操で、筋肉運動のためにだけ
するものではないのです。

「野口体操」といわれるのですが、

http://www17.ocn.ne.jp/~noguchi/taisoutoha/taisoutoha-honbun.html

詳しくはご覧になって頂くとして、私のそこから受けたものは
この2年間がなければ今の私は無かったのです、
というくらい計り知る事が出来ません。

私が受けた感じでは、とにかくある動きをやってみて、
形を追求するのでなくてそれをしている自分を見るのです。
形を味わい、そこからイメージを持つ、また重力に逆らわない事で
身体の重みを感じて脱力出来るという事も学べました。

ピラティスやヨガも身体を操作するという感覚は似ていますが、またそれとは違うのです。

百人の人間が同じ動きをしたとして、自分の中に受けるイメージが
きっと全員違っていて色々な形やあり方が産まれてきて
それがそのままその人だけの体操になるって感じでしょうか。

その自由さがとても気に入ったのです。
歌詞の解釈がそれぞれ違うように、固定されない考え方が
実は大事なのではないかと実感させられました。

骨盤の動かし方もここで教わったのです。
全く概念にない事を身体に取り入れる事は面白いし難しいものです。
それを出来るようになるまでに1年ぐらいかかったかも知れません。

この教室(というより同好会かも)でのやり方はこんな感じでした。

例えばまっすぐ立った体勢から前屈して床に手をつけといわれたら
身体の硬い人ならひざ辺りまでしか手が行かない
という方も多いのではないでしょうか。

それを
「お腹と太ももを仲良くさせてみて」
と声を掛けられたらどうなるか・・・
生徒さん達に初期からずっと試していますが、
かなりの割合で床に手が着く人が多いのです。

「おへそと鳩尾を遠くして」というのもここで学んだ事なのです。

筋肉の力で重力に逆らって無理に身体を前屈させるのではなく
お腹と太ももを仲良くするというこの言葉の裏にも、
力任せでない感覚が溢れていて何か良いと思いませんか?

北風と太陽の寓話のように、無理に力に任せて動作をしない
という考えは人生のどの場面にでも生かされるでしょう。

多くの事をこの教室から学べた私は幸せでした。

また続きます。

ラベル:野口体操
posted by キミコ at 15:46| Comment(4) | TrackBack(0) | 野口体操 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする